家の結露対策をしよう

結露が発生する原因は?放っておくとどうなる?家づくりにおける3つの対策

外気の気温が低くなってくると、発生しがちな「結露」。

窓ガラスや玄関ドアなどに水滴が発生し、雑巾やワイパーなどでこまめに拭かなければならないので大変です。

家の結露は、しっかり対策をしないと、建物の寿命を縮めてしまうことにもつながります。

そこで今回は、結露ができる原因と対策について詳しく解説していきます。

 

結露が発生する原因は?

結露が発生する原因は?放っておくとどうなる?家づくりにおける3つの対策

結露とは、空気中にある水蒸気が水滴となって物体の表面に付く現象のことを言います。

空気には、もともとある程度の水蒸気が含まれていますが、空気が含むことのできる水蒸気の量には限界があります。

これを「飽和水蒸気量」と言います。

この飽和水蒸気量は、空気の温度が低くなるほど少なくなり、温度が高くなるほど多くなります。

つまり、空気が含む水蒸気量が、飽和水蒸気量の上限を超えると、水蒸気が液体化し、窓ガラスなどに水滴となって付着するのです。

これを、「結露」と言います。

 

結露がよく起きるのは窓ガラスですが、これは暖かい室内の空気と冷たい外気の温度との差が生じるためです。

室内にある湿った空気が急激に冷やされることで、空気中の水蒸気が水滴へと変わるというわけです。

もちろん、この現象が発生する環境ならば、どこでも結露が起こります。

窓ガラスのみならず、玄関ドア、クローゼット内、お部屋の隅なども起こりやすい場所です。

 

結露を放っておくとどうなる?

結露が発生する原因は?放っておくとどうなる?家づくりにおける3つの対策

結露をそのまま放置しておくと、下記のようなトラブルが起こる可能性があります。早めに対処しましょう。

トラブル1.建物が劣化する

結露が酷い場合、窓のサッシから床や壁などの内部に水が染み込んでしまい、木材を腐食させてしまうことがあります。

これは家そのものの寿命を早めてしまうことにもつながってしまうため、注意が必要です。

トラブル2.カビやダニが発生する

結露が繰り返し起こる場所は、カビが発生しやすくなります。

カビというのは、目に見える表面部分だけではありません。

カビの根が、壁や床の奥まで入り込んでしまうこともあります。

時には、カーテンなどにも付着し、カビで汚れてしまうことも…。

さらに、カビを餌にして繁殖するダニの発生も許すことになり、汚れた空気を吸うことで、喘息や鼻炎などアレルギー疾患を引き起こすこともあります。

結露を予防するために心がけたいこと

結露が発生する原因は?放っておくとどうなる?家づくりにおける3つの対策

結露が発生すると、家の劣化を早めてしまうだけでなく、健康にも害を及ぼす危険がありますから、極力、結露が起こらない環境を作ることが大切です。

以下に、誰でも簡単にできる結露予防策をご紹介します。

まずはこちらを試してみてください。

 

換気をしっかりする

まずは湿気がこもらないように、換気をしっかり行うことが大切です。

換気のコツは、対角線上にある窓を2ヶ所以上開けること。

風の通り道を作ることで、室内の空気がまわりやすくなります。

また、サーキュレーターや扇風機などを窓の外に向かって稼働させるのも1つです。

空気の入れ替えで気持ちいい空間を作りましょう。

暖房稼働時にも部屋全体の空気の温度が均一になるように、サーキュレーターを活用すると、室内温度の差が生じにくくなるので、結露を予防することができます。

 

湿度を調節する

冒頭でご紹介したとおり、空気中の水蒸気量が増えることで結露が発生するので、湿気が溜りやすい部屋は、湿度を調節することも大切です。

理想的な湿度は、40~60%程度。

観葉植物には調湿効果があるので、気になる場所に置いて、湿度をコントロールするのも良いでしょう。

 

家づくりにおける結露対策3つ

結露が発生する原因は?放っておくとどうなる?家づくりにおける3つの対策

これまでご紹介したのは、誰でも簡単にできる結露予防策ですが、そもそも結露が発生しない環境であれば、結露によるストレスを感じることがありません。

これから家を建てようとしている方は、以下のようなポイントを参考に、結露が発生しにくい家づくりを検討してみてください。

家づくりの結露対策①断熱性能を高める

結露を発生させないためには、外気温と室温の「差」を極力なくすことが大切です。

そのためには、建物そのものの断熱性能を高めることが必要。

 

外断熱・内断熱をしっかり施し、外気温に左右されない家づくりをしましょう。

家の断熱性能が高まると、結露が発生しないだけでなく、光熱費の負担も軽減できます。

また、暖かい家で暮らすことで、健康改善効果も期待できます。

「冷えは万病のもと」とも言いますから、暖かい家で健康と快適さを手に入れましょう。

 

家づくりの結露対策②自然素材を使った家づくりをする

自然素材を使った家づくりは、結露対策に非常に有効です。

たとえば漆喰壁。

漆喰は吸放湿機能が優れているため、自然と湿度をコントロールしてくれます。

加えて消臭、脱臭効果もあるので、嫌な臭いも取り除いてくれます。

また、無垢材の床にも調湿効果があるので、湿度が高い梅雨の時期も、サラッと快適に過ごせます。

除湿器など、機械に頼らない暮らしができるのも、自然素材の良さです。

 

家づくりの結露対策③樹脂窓+複層ガラスを取り入れる

結露が最もよく発生する「窓」。

窓は空気の出入りが一番激しい場所なので、窓の性能を高めることで、結露を予防することができます。

 

たとえば、近年人気の「樹脂窓」もその1つ。

樹脂窓とは、樹脂製のフレーム+複層ガラスで構成される窓のことです。

アルミサッシに比べて樹脂サッシは、約4倍もの断熱性があるので、窓周辺の温度差をなくし、結露予防につなげることができます。

日本では、まだアルミサッシに単板ガラスが主流ですが、北米・北欧と言った寒さが厳しい地域では、樹脂窓に複層ガラスというのが一般的です。

 

結露対策をしっかりした快適な家づくりをしよう

結露が発生する原因は?放っておくとどうなる?家づくりにおける3つの対策

いかがでしたか?

家の結露対策は、家を建てるときから始まっています。

自然素材を使った家づくりにするなど、結露を発生させない工夫をすることで、日々のストレスを軽減することができるでしょう。

 

私たち無添加建築設計の家づくりも今回ご紹介したように、

・自然素材を使った家づくり

・高断熱な家づくり

・樹脂窓と複層ガラスを取り入れた家づくり

を、推奨しています。

 

ご覧のとおり、結露対策は、家の快適さを高めることにもつながっています。

これから家づくりをしようと検討されている方、リフォームを検討されている方は、ぜひ一度ご相談ください。