家のこと(新築)
2025.9.11. THU
家づくりで心配なご近所トラブルは土地探しから始まる!回避するために知っておきたい予防策9選

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ご近所トラブルを回避するためには「土地探し」から!

憧れのマイホームを手にし、やっと安心して暮らせる…と思いきや、お隣やご近所から嫌がらせを受けたり、認識の違いでトラブルになったりするケースは意外と多いです。
一度家を建ててしまうと、そう簡単に引っ越すことはできませんから可能な限りご近所トラブルを回避したいもの。
そこで重要となるのが、家づくりを始める前の段階「土地探し」。
土地探しは、日当たりや地盤だけでなく、周辺環境にも注意して見ることが大切です。
近隣住民の様子や地域のルールなどあらかじめ情報収集をしておくことで、ご近所トラブルのリスクを減らせるかもしれません。
まずは次節よりご紹介する「よくあるご近所トラブル例」を参考に、トラブル回避に役立てたい予防策について知っておきましょう。
よくあるご近所トラブル5選

まずはよくあるご近所トラブルについてご紹介します。悪意がなくてもいつの間にか相手を不快にさせているケースもあるので、トラブルの種になることは事前に対策を練っておくことが大切です。
騒音トラブル
最もよくあるご近所トラブルといえば「騒音問題」です。
・人の話し声
・テレビの音
・子どもの泣き声や走り回る音
・ペットの鳴き声や糞尿
・ピアノなどの楽器の音
など、暮らしている当人は全く気にならないことでも、周りからしたら不快になってしまうことがあります。
ゴミ問題
騒音トラブルに次いで多いのが「ゴミ問題」。
・ゴミが屋外に散らかっている
・ゴミから異臭が発生する
・分別マナーが守られていない
などです。
よくあるのが、異なる地域から引っ越してきたときに、ゴミの分別ルールが変わっていることに気が付かず、ずっと間違った方法でゴミ出しをしていたというケース。
このように、悪意はなくても知らぬ間に自分たちがトラブルの種をまいている可能性もあるので気を付けましょう。
敷地の境界線トラブル
家づくりをした後に、敷地の境界線についてご近所トラブルが発生するケースも多いです。
・庭木の枝が伸びて境界線から出ている
・庭木の葉や花びら、実などがお隣の敷地に落ちて迷惑をかけている
・境界線の認識が曖昧でお互いの主張が食い違う
など多岐にわたります。
前に住んでいた人とは仲が良かったから…と境界線の認識が甘く、建築中や入居後に指摘を受けることもあります。
近所付き合いの頻度問題
ご近所付き合いというのは、その地域によっても相手によっても様々です。
付き合いが全くないという地域もあれば、頻繁にランチや茶話会が開かれるという地域もあるでしょう。
また、自治会の活動が活発で、必ず参加しないと良好な関係を築けない…なんてこともあります。
気の合う人がいれば楽しく過ごせそうですが、世代や価値観が大きく異なる相手だと苦痛に感じてしまうことも。また、あまりに近所付き合いの頻度が多いと、億劫になってしまうことも。
何事も適度な距離感が大切なのかもしれません。
タバコや駐車場など暮らし方のトラブル
タバコの煙やお庭で行うバーベキューの煙などもご近所トラブルの1つ。
ほかにも、家の前にいつも来客の車が停まっていて隣の家の人の車の出し入れがしにくくなっていたり、夜遅くに聞こえる車のエンジン音がうるさかったりなど、些細なことでもトラブルの原因になります。
ご近所トラブル予防策:土地探し編

冒頭でもお伝えしたとおり、ご近所トラブルは土地探しの段階からしっかりチェックしておくことで、多少のリスクを回避することができます。
住まいの環境は、日当たりや防犯、地盤だけではありません。周辺住民との付き合いも、長年その土地に住むのであればとても重要なこと。
住みたい土地が見つかったら、以下のポイントを参考に周辺を歩いてみましょう。もしかしたら、何か気になる点が見つかるかもしれません。
チェック1.近隣はどのような人が住んでいる?
土地探しの際にチェックしたいのが、周辺住民の情報です。
・どのくらいの年齢か
・家族構成(子どもの有無、子どもの年齢など)
・古くからその土地に住んでいる人が多いのかどうか
など、情報収集をしましょう。
その土地に詳しい知り合いがいればよいのですが、そうでない場合は地元に根付いた不動産会社に聞いてみるといいかもしれません。
チェック2.近所に空き家はある?
防犯面等で気を付けたいのが空き家や廃墟の有無。
近所に空き家などがあると、そこにゴミを不法投棄されるなど治安悪化の原因になることもあります。
また、あまりに近所に空き家が多いときは、何か理由があるのかもしれないので情報収集をしておくと後々トラブルに巻き込まれる心配が少ないかもしれません。
たとえば、モンスターご近所さんがいて次々引っ越してきた人に嫌がらせを行ったり、古くから住んでいる人が多くて新参者を受け入れないような風潮があったりするなど、そこに人が根付かない特別な理由があることも…。
周辺を散策する際にチェックしてみてください。
チェック3.ゴミ置き場は汚い?
地域のゴミ置き場は、その周辺の治安や管理状態を表していることが多いです。
ゴミが散乱していたり、定められた収集日にきちんとゴミ出しされていなかったり…と、気になることがある場合は要注意。
ルールを守れないモンスターご近所さんが住んでいるなど様々な問題が潜んでいる可能性もあります。
衛生面の管理がしっかりされているような土地を選ぶことも大切です。
チェック4.隣家の庭は手入れされている?
入居後、最も近しいご近所さんと言えば「お隣さん」です。お隣さんとうまくいかないと、せっかく家を購入して新生活をスタートさせてもストレスの元になってしまいます。
特に敷地の境界線部分は非常にデリケートです。
庭木の枝葉が伸びて隣の敷地に入っていたり、庭にたくさんのゴミが散乱していたり…という場合は、引っ越し後に不快な思いをする可能性があるので気を付けましょう。
隣の家の枝葉が自分の敷地内に侵入することを「越境被害」と言いますが、たとえ自分の敷地内にはみ出していた枝葉であっても、あくまでもその庭木の所有物はお隣さん。邪魔だからと言って勝手に伐採することは禁じられています。
特定の条件を満たす場合に自分で切除できるよう、2023年4月1日に法改正されていますが、勝手に切るのはNGです。
余計なトラブルに発展しないためにも、きちんとお庭の管理が行き届いているようなお隣さんのほうが安心です。
ご近所トラブル予防策:家づくりから入居後編

これまでご紹介したのは、土地探しの際のご近所トラブル予防策。ここでは実際に家づくりをスタートした後に気を付けておきたいポイントをご紹介します。
ご近所トラブルを避けるには、着工前からの周囲への配慮が必須!以下を参考に、挨拶を行う・必要ならば防音対策を行うなど、上手に付き合うためにできることはしておきましょう。
工事前と引っ越し時の挨拶は徹底する
建築工事をスタートする前には、大きな音や振動で隣近所に迷惑をかけてしまうため、必ず事前に挨拶を行うことが大切です。
両隣の家、お向かい、裏のお家に挨拶まわりをするのが基本ですが、可能であれば向こう三軒先まで行っておくといいでしょう。
挨拶の方法については、施工を依頼する会社の担当者にあらかじめ確認しておきましょう。担当者と一緒に行うのか、会社の担当者だけで挨拶まわりをするのか、挨拶の際に持参する品物はどのように準備すべきかなど聞いておくと慌てずに済みます。
あらかじめ地域のルールを聞いておく
地域によって、ゴミ出しのルールや自治会の活動内容については違いがあることがほとんど。「知らなかった」では済まされないこともあるため、きちんと確認しておくようにしましょう。
引っ越し挨拶の際に、その土地に詳しい人や隣近所の人、自治会長などにそれとなく聞いておくと安心です。
家の防音対策をしておく
ペットを飼っていたり小さな子どもがいたり、ピアノなど楽器を使ったりする場合は、防音対策をしておくこともご近所トラブルの予防の1つ。
二重サッシを採用するなど断熱・気密性の高い家づくりにしたり、防音カーテンを使ったりすると室内の音が外に漏れにくく、また、外部の音が室内に入ってくることも防ぐことができます。
自分の家から発せられる音が、周囲にどの程度の影響を与えているかはわかりにくいもの。
気づかぬうちに近隣住民を不快にさせていることもありますから気を付けましょう。
庭木はこまめにお手入れをする
家づくりの際に、玄関周りやお庭を華やかにしたいとシンボルツリーを取り入れる方はとても多いですが、それがきっかけでご近所トラブルになる危険があるので注意しましょう。
たとえば、
・落ち葉や落果が隣の家の庭を汚してしまっている
・隣の家に枝葉がはみ出してしまっている
・庭木に集まった鳥のフンなどにより隣の家を汚してしまっている
・伸びた枝葉によって隣の家の日光を遮ってしまっている
など、気づかぬ間に相手を不快にさせてしまうケースも。
植樹をする際は、必ず定期的にお手入れを行い、枝葉が伸びっぱなしになったり、落ち葉で家の周囲を汚したりしないようにしましょう。
こまめなお手入れが苦手な方は、季節によって葉が落ちない「常緑樹」や成長スピードが比較的遅い樹種を選ぶのがおすすめです。
視線の合いにくい窓配置にする
住宅が密集し、隣の家との距離が近い場合は、窓の配置にも注意しましょう。窓の位置が同じで、相手から室内が丸見え・視線が合うという場合はお互い不快になってしまうため、設計の段階から周囲への配慮を行うことが大切です。
どうしても…という場合は、すりガラスにしたり窓を小さめにしたりして、極力、視線が合いにくいような工夫をするといいでしょう。
入居後にご近所トラブルにならないために、窓の配置は特に注意しましょう。

今回はよくあるご近所トラブルから、事前にできる予防策をご紹介しました。
“ご近所付き合い”と聞くと、なんだか面倒に感じてしまいますが、災害時など万が一のときに助け合える有難い存在でもあります。
周囲への配慮を行うことで円満に付き合うことができますから、家づくりの際は今回ご紹介した点を参考に、トラブル予防に努めてください。
私たち無添加建築設計では、より快適な暮らしのために高気密高断熱な家づくりを推奨しています。高性能な窓、防音性も兼ね備えた断熱材を施すことで、室内の音漏れを防ぎ、外部からの音の侵入も極力抑えるようにしています。
一度ご近所トラブルに巻き込まれてしまうと、せっかく楽しみにしていた新生活が台無しになってしまいます。あらかじめできる対策は行っておきましょう。
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