高騰し続ける電気料金!まずはその仕組みを知ろう

電気料金を安く抑えるために必要な3つのポイント!おひさまエコキュートと太陽光発電で快適な暮らしを

近年、私たちの頭を悩ませているのが「電気料金」。

電気料金は、2019年以降上昇し続け、家計の大きな負担になっていますよね。

まずは、電気料金の仕組みについて知っておきましょう。

 

電気料金というのは、一般的に以下のような3つの要素が組み合わさって計算されています。

 

■基本料金+電力量料金(単価×使用量)±燃料費調整額+再生可能エネルギー発電促進賦課金

 

 

契約している電力会社または料金プランなどによって多少異なりますが、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が示しているベース単価は、現在27円/1kWh。

これに再エネ賦課金、燃料費調整額の2つが加算されます。

 

この「燃料費調整額」とは、飛行機で言う「燃油サーチャージ」のようなもので、毎月価格が変動しますから、たとえ使用電力量が同じでも、その月によって燃料費調整額が上下すれば電気料金そのものも高くなったり低くなったりするのです。

 

電気料金が高くなっている理由は?

電気料金を安く抑えるために必要な3つのポイント!おひさまエコキュートと太陽光発電で快適な暮らしを

では次に、なぜここまで電気料金が高くなっているのか、その主な理由についてみていきましょう。

理由1.燃料費の高騰

最も大きな要因となっているのは、石炭や天然ガスなどの燃料費の高騰です。

・長引く円安による仕入れ価格の高騰

・ロシアウクライナ情勢によるもの

など外的要因が大きく影響し、燃料費調整額が高騰していると考えられています。

理由2.電力不足によるもの

2011年の東日本大震災後、福島第一原発などが稼働を停止していることから、日本では深刻な電力供給不足に陥りました。

この電力不足を補うために稼働しているのが火力発電ですが、火力発電には燃料費が高騰している天然ガスや石炭・石油などが必要なので、私たちが負担する電気料金も高くなってしまったと考えられます。

電気料金値上げに対する政府の緩和措置とは?

電気料金を安く抑えるために必要な3つのポイント!おひさまエコキュートと太陽光発電で快適な暮らしを

電気料金は、2011年東日本大震災以降、値上がりを続け、震災前と比べるとおよそ27%程上昇しています。

電気料金のみならず、その他の物価も上昇傾向にありますから、ますます家計の負担は増すばかりですよね。

 

そこで政府は、電気料金の緩和措置を決定。

2023年2月分より7円/kWhの補助金が出るようになりました。一般的な家庭であればおよそ2,800円/月の値引きとなります。

さらに、2023年4月からは再エネ賦課金が1kWhあたり3.45円→1.4円へ値下がりしました。一般的な家庭であれば800円/月ほどの値下げとなるので、値上がりが心配される電気料金の負担も少しは楽になったように感じるでしょう。

 

ただし、だからと言って安心するのは禁物!

というのは、この緩和措置がいつまで継続されるのかは分からないからです。

あくまで一時的措置ですから、結果的にはまた元の電気料金に戻ってしまうことも考えられます。

 

そこで今から考えておきたいのが電気料金を安く抑えるための工夫です。

今からすぐ実行できるものから家づくりの際に取り入れた方が良いものまで、お得な情報を自説よりご紹介します。

電気料金を抑えるなら「従量電灯契約」へ切替えの検討を

電気料金を安く抑えるために必要な3つのポイント!おひさまエコキュートと太陽光発電で快適な暮らしを

電気料金は、大きく分けて「規制料金」と「自由料金」の2つに分かれます。規制料金とは、いわゆる「従量電灯契約」のことで、電力自由化前から存在する電気料金の形態のこと。

従量電灯契約の場合、燃料費調整額の上限が国によって定められているのが特徴です。

 

一方、自由料金は電力自由化以降に設けられた料金プランで、電気料金の設定や燃料費調整額の上限が法的に規制されていないため市場の電気料金が上がればどんどん値上がりしてしまうことになります。

自由料金の場合、深夜帯に電力を使うことが多い家庭は「深夜料金プラン」などライフスタイルに合わせて選択することができ、一見とても“お得”に感じてしまいますが、実は現在のように燃料費の単価が高騰している時代は、自由料金よりも上限の規制がある「従量電灯契約」に変更した方が安く済むことが多いんです。

 

契約している料金プランや電力会社によっても異なるので、「電気料金が高いな」と感じている方は、一度契約を見直してみるといいかもしれませんね。

 

電気料金を抑えるなら「太陽光発電」の設置を検討しよう

電気料金を安く抑えるために必要な3つのポイント!おひさまエコキュートと太陽光発電で快適な暮らしを

近年、CO2排出削減に向け活発化しているのが家庭用太陽光発電の設置。

これまでは家庭で発電した電力を“売る”ことで利益が得られるとあって、太陽光発電を設置した方がお得と考えられていましたが、現在ではその買取価格は大幅に下がっているせいか「太陽光発電を設置してもメリットがないのでは?」と思う方も多いようです。

 

そこでポイントとなるのが「自家消費率」。

現在では売電収入に頼るのではなく、電力を自給自足し、発電した電力をいかに効率よく使うか?ということが求められています。

電力会社から購入する電力量を少なくすれば、必然的に月々の電気料金が下がりますから、高騰する電気料金の影響を受けにくくなるということです。

 

これは長い目で見ればとてもお得!

 

ではどうしたら自家消費率を高めることができるのか、また太陽光発電を設置するにあたっての注意点などについて詳しく見ていきましょう。

【自家消費率を高めるコツ】

自家消費率を高めるために最もおすすめなのが蓄電池設備の併用です。

日中発電した電力を蓄えておくことができれば、夜間の使用電力として活用することができますよね。

さらに災害時など電力供給が停止したときなどにも便利なので、太陽光発電と併せて設置した方が安心です。

 

ただしそうはいっても、費用の問題や設置場所の問題で難しい家庭もあるでしょう。

そんなときは、「電気自動車」の導入もおすすめ!

日中、自宅に自動車を置いておけるのであれば蓄電池の代わりとして使用することが可能だからです。夕方以降に子供の習い事の送迎や買い物などで使いたい場合など、日中に充電しておけば大変便利ですね。

 

また、万人に有効な手段としては、「おひさまエコキュート」の導入です。後ほど詳しく解説しますが、おひさまエコキュートは通常のエコキュートと違い、昼間に発電した余剰電力を利用できる給湯システムです。

太陽光発電とセットで導入することで、自家消費率を高めることができるため、より効率よく自家発電した電力を使うことができるでしょう。

 

太陽光発電の自家消費率を上げて電気代を節約!蓄電池なしでも自家消費率を上げるための3つの方法とは?

【太陽光発電を導入するにあたっての注意点】

太陽光発電を新たに設置する場合、設置価格は家庭用でおよそ150万円程度(容量5kWh)と言われており、蓄電池を併用する場合はさらに費用がかかります。

資金計画の面で不安になる方も多いですよね。

 

このような場合におすすめなのが「初期費用0円」のリース契約。

リース契約であれば、導入の際の費用を抑えることができるため太陽光発電の設置負担を大幅に減らすことができます。

 

リース契約を活用し、賢く太陽光発電を導入できれば、毎月の電気料金に悩まされることがなくなるかもしれませんね。

 

ただし設置の際は、必ず太陽光発電を設置することを想定した構造計算をしっかり行うようにしましょう。

というのも、数百kgにもおよぶ太陽光パネルを屋根材に設置すれば、当然建物の頭が重くなるからです。

それらを載せても十分耐え得る構造であるか、事前に構造計算を行うことが大切ですね。

 

また、後付けで設置したい場合は、屋根材との相性に注意しましょう。

屋根材との相性が悪い場合や屋根材そのものが経年劣化している場合は、パネル設置によって雨漏りなどのリスクがあるからです。

なるべく瓦など屋根材そのものに重量のあるものより、ガルバリウム鋼板など軽い屋根材を使用することをおすすめします。

 

初期費用0円のリース型「太陽光発電システム」

電気料金を抑えるなら「おひさまエコキュート」がおすすめ

電気料金を安く抑えるために必要な3つのポイント!おひさまエコキュートと太陽光発電で快適な暮らしを

先述したとおり、太陽光発電を有効活用するには「おひさまエコキュート」の導入がおすすめです。

エコキュートとは、「ヒートポンプ技術」を活用し、空気の熱を使って少ない電力でお湯を沸かす電気給湯器のこと。

従来のエコキュートは、夜間の電気を使ってお湯を沸かすのに対して、おひさまエコキュートは昼間に沸き上げを行います。

また、単体で利用できる従来型と違い、おひさまエコキュートは太陽光発電と組み合わせて利用する製品であるということも大きな違いといえるでしょう。

 

【おひさまエコキュートを導入するメリット】

気温の低い夜にお湯を沸かす従来型と違い、昼間に沸かすことができるおひさまエコキュートは、ヒートポンプ効率が良く、より少ない電力でお湯を沸かすことができます。

省エネルギーでCO2排出量も少なく済みますから、地球環境にも優しいですよね。

 

さらに、おひさまエコキュートの場合、日没まで稼働させることが可能なので、お風呂のお湯が冷めにくく、保温するための余剰電力も不要!

従来型に比べて導入費用はかかるものの、長い目で見れば家計の負担を大幅に減らすことができるでしょう。

【おひさまエコキュートを導入するにあたっての注意点】

おひさまエコキュートは、現時点で契約できる電気料金プランが限られているため、ライフスタイルによっては現状より電気料金が高くなってしまうことも考えられます。

また、太陽光の発電量が季節や周辺環境によって少ない場合、結果的に電力会社から購入する電力の方が多くなってしまうこともあります。

 

おひさまエコキュートを導入する際は、電力消費量と発電量のバランスに注意するようにしましょう。

 

高効率給湯器導入には補助金の活用も!

電気料金を安く抑えるために必要な3つのポイント!おひさまエコキュートと太陽光発電で快適な暮らしを

現在、家庭におけるエネルギーの多くを占める給湯分野の省エネ化を図る目的で、高効率給湯器導入にあたって利用できる様々な補助金が存在します。

新築はもちろん、リフォームを検討している方はこの機会にぜひ補助金を活用してくださいね。

 

【給湯省エネ事業】

経済産業省が実施している「高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業補助金」通称『給湯省エネ事業』では、以下の3つのような高効率給湯器を導入した家づくりをした場合に補助金を受け取ることができます。

 

・家庭用燃料電池(エネファーム)…15万円/台

・電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯器(ハイブリット給湯器)…5万円/台

・ヒートポンプ給湯器(エコキュート等)…5万円/台

 

対象となるのはあらかじめ指定された製品のみで、戸建の場合は申請できる給湯器の数は2台以内までと制限があるため注意しましょう。

 

※詳しくはこちら→「高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金

 

【こどもエコすまい支援事業】

国土交通省が実施している「こどもエコすま支援事業」では、高い省エネ性能を持つ住宅を対象に補助金を受け取ることができる制度です。

リフォームの場合、断熱改修やバリアフリー改修工事のほか、高効率給湯器の設置工事も対象となり、1戸あたり27,000円の補助金を受け取ることができます。

 

おひさまエコキュートの設置だけでなく断熱改修工事も併せて行えば、効率よくエアコンを使うことができるため、電気料金の節約にもつながるでしょう。

 

※詳しくはこちら→「こどもエコすまい支援事業

電気料金を安く抑えてお得に快適に暮らそう!

電気料金を安く抑えるために必要な3つのポイント!おひさまエコキュートと太陽光発電で快適な暮らしを

今回は電気料金を抑えるために必要な、電気料金の仕組みや太陽光発電・おひさまエコキュートの設置などについてご紹介しました。

 

電気料金の値上げに悩まされる時代だからこそ、ただ値下げを待つのではなく、太陽光発電+おひさまエコキュートなどのように電力を“自給自足”することがマストです。

補助金などをうまく活用し、この機会に快適な家づくりについて考えてみませんか?

 

私たち無添加計画では、今回ご紹介したような初期費用0円のリース型太陽光発電の設置や効率よく冷暖房を稼働させるために必要な高気密高断熱住宅を推奨しています。

電気料金が高いからと言って冷暖房を極力使わないなどの“我慢”をすることは、家の快適さが失われるだけでなく、健康を害するリスクも高くなりますよね。

家族みんなが年間通して安心して快適に暮らせる場所。

それが本当に良い家と言えるのではないでしょうか。

 

これから家づくりを検討している方は、このような住宅の性能にも目を向けて、数十年先の未来もずっと快適に暮らせる家づくりを目指してくださいね。