太陽光発電システムは今後も需要が高まる

太陽光発電システムを設置するなら?失敗しないためにおさえておきたい7つのポイント

現在世界的に「脱炭素」という動きが盛んになっていますよね。

地球温暖化防止に向けた様々な施策がとられています。

以下をご覧ください。

 ※出典:環境省「COOL CHOICEウェブサイト」-「2100年未来の天気予報」より

※出典:環境省COOL CHOICEウェブサイト」-「2100年未来の天気予報」より

 

こちらは、環境省が公開している日本の2100年の天気予報です。

地球温暖化が今後もどんどん進んでいくと、2100年の夏の日本では、平均気温40℃という毎日がやってくるであろうと予測しています。

日本一暑い都市として有名な埼玉県熊谷市の場合、最高気温はなんと44.9℃と予想されており、想像しただけでも恐ろしいですよね。

 

これは単なる脅しでも、安易に怖がらせるための資料ではありません。

純粋に地球温暖化が進んでいった場合に想定された未来というわけです。

そうならないためにも、現在は世界全体でCO2削減に向けた動きが進められています。

 

その1つが太陽光発電システムの導入です。

残念ながら日本ではまだあまり普及していませんが、ヨーロッパ各地では注目度が高く、少し価格が高くてもいいから、地球のために、太陽光発電の電気を購入したいと考える人が増えているのだそうです。

 

ちなみに日本でも、東京都が2022年5月に新築住宅に太陽光パネル設置を義務付ける方針を固めましたよね。

太陽光発電システムの需要は、おそらく今後はもっと高まるのではないかと言われています。

 

 

太陽光発電システムの心配なことは?

太陽光発電システムを設置するなら?失敗しないためにおさえておきたい7つのポイント

太陽光発電システムの導入については、まだ日本では賛否あり、住宅メーカーでも推奨しているところとそうでないところがありますよね。

家を建てる側としては、どちらを信じてよいのか悩んでしまうことでしょう。

 

・太陽光発電システムの需要が高くなれば、価値が下がるのではないか?

・太陽光発電システムを取り入れてもさほど発電量が期待できないのでは?

・太陽光パネルの設置により地震に弱くなるのではないか?

など、その不安は様々ですよね。

 

確かに太陽光発電システムの需要が高まれば、それだけ価値は下がります。

しかし、太陽光発電が増えれば石炭や石油の価値も下がりますから、環境に配慮することのほうが大切なのです。

 

その他の不安要素については、太陽光発電システムを正しく取り入れることで解消されます。

今回は、太陽光発電システムを正しく取り入れるための7つのポイントについてご紹介します。

1.構造計算をしっかり行う

太陽光発電システムを設置するなら?失敗しないためにおさえておきたい7つのポイント

太陽光発電システムを取り入れる場合は、必ずパネルを載せることを想定した構造計算を行うようにしましょう。

なぜなら一般的な住宅では、「壁量計算」といって間取りの横軸、縦軸における耐力壁の量が十分かどうかを確認するだけの簡易的な計算だけしか行っていないことが多いからです。

これだと数百㎏もする太陽光パネルを載せたときに、建物が耐えられるかどうかが確認できません。

 

一方、耐震等級3などを取得する際に実施する「許容応力度計算」は、荷重や地震などの揺れに対して梁や柱が耐えられるかどうかを計算するものなので、より細かい計算が行われます。

太陽光発電システムを取り入れる場合は、太陽光パネルを載せる旨を伝えたうえで、許容応力度計算をしっかり行い、パネル分の荷重を含めた計算をしてもらうようにしましょう。

【ガルバ等の軽い屋根材が無難】

瓦に太陽光パネルを載せるとなると、屋根部分がかなり重くなってしまいます。

ですから、屋根材そのものが軽いガルバリウム鋼板がおすすめです。

ガルバリウム鋼板は、縦ハゼ葺きのような形で施工すると雨漏りのリスクが少ないのでおすすめですよ。

 

※縦ハゼ葺きとは…屋根板金同士のつなぎ目を折り曲げ処理をした施工方法のこと。

屋根に落ちた雨水が溜まる場所がなく、水が入り込む隙間もないので雨漏りしにくい施工方法です。

【後付けするなら軽い屋根材で耐震等級3を取得している建物が無難】

家を建てる際に太陽光発電システムを取り入れる以外にも、後付けで設置したいという方もいますよね。

そのような場合は、

・ガルバリウム鋼板のような軽い屋根材であること

・耐震等級3相当のしっかりした建物であること

が大事なポイントです。

 

やはり数百㎏もする太陽光パネルを載せれば、その分、建物にかかる負担が大きくなりますから、しっかりとした建物の構造であるかが大切です。

ただやはり、パネルを載せる前提で構造計算をしているわけではないですから、後付けする場合はあまりたくさんのパネルを載せない方がよいでしょう。

2.パネルを取り付ける金物を確認する

太陽光発電システムを設置するなら?失敗しないためにおさえておきたい7つのポイント

屋根材にパネルを取り付ける金物は、先付け金物もしくはキャッチ工法を採用するのがおすすめです。

 

一般的に太陽光パネルを設置する際は、屋根材に穴を開けて金具でしっかり固定するのですが、この場合、老朽化によって穴と金具との間に隙間が生じることで雨漏りが発生するリスクが高くなってしまいます。

 

一方、キャッチ工法は、屋根に穴を開けないので雨漏りのリスクを少なくすることができます。

せっかく太陽光発電システムを取り入れたのに雨漏りに悩まされてしまっては大変ですから、設置時の方法にも気を遣うようにしましょう。

3.屋根材の下地への止め付けは標準より多めにしておく

太陽光発電システムを設置するなら?失敗しないためにおさえておきたい7つのポイント

近年、どの地方でも大型台風の被害が増えてきましたよね。

巨大台風がよく来るエリアは特に、屋根が飛ばされないようにしないといけません。

ですから、屋根材を下地に止める際は、風速50~70m/sの強風にも耐えられるようにしましょう。

 

加えて屋根の下地である野地板が腐らない仕様にするのがおすすめです。

下地が腐ると留め具が抜けて強風で屋根が飛ばされてしまう恐れがあります。

一般的には築10年以上経つと、雨風に晒される屋根部分は劣化が進み、下地が腐食していることも多いようです。

下地が腐らないよう、屋根材との間に空気層が作れるような屋根材を選ぶことも大切ですね。

 

4.設置面はできれば南東から南西の間が良い

太陽光発電システムを設置するなら?失敗しないためにおさえておきたい7つのポイント

太陽光パネルを南に設置した場合の発電効率を100%とするならば、

南東~南西では96%

東西なら85%

北なら66%

と言われています。

 

つまり、南東~南西に設置すれば、発電効率が良いということ。

設計時に太陽光パネルを設置することを伝えたうえで、南東~南西に設置できるかどうか確認しておきましょう。

 

5.災害補償やシステム保証の有無を確認する

太陽光発電システムを設置するなら?失敗しないためにおさえておきたい7つのポイント

太陽光発電システムを取り入れる際は、各メーカーを比較検討すると思いますが、その際は必ず保証についても詳しく確認しておきましょう。

 

というのも、太陽光発電システムというのは20年以上使い続けるものですから、その間、自然災害による故障など様々な事態が起こる可能性が考えられるからです。

できるだけ長く使い続けるというのも1つのポイントになってくるでしょう。

そのためには、保証が手厚いメーカーを選ぶのが安心ですね。

 

また、メーカーによっては雨漏りなどを含めて対応してくれるサポートがついているものもあるようです。

太陽光発電システムを取り入れる際は、各メーカーを比較検討し、より安心できるところを選ぶようにしましょう。

 

災害の備えになる「太陽光発電と蓄電池」

6.屋根一体型の場合は不燃材を挟む

太陽光発電システムを設置するなら?失敗しないためにおさえておきたい7つのポイント

2019年にニュースとして取り上げられたのが、太陽光パネルの発火事故。(※)

2017年11月までのおよそ10年で127件もの発火事故が発生し、問題になりました。

この127件の発火事故のうち、7件は屋根側にも延焼が確認され、このすべてが屋根一体型の太陽光パネルだったそうです。

これらは、屋根側と下地合板の間に不燃材がなかったということで、火災事故につながってしまったのではないかとみられています。

 

現在でも屋根一体型のパネルは多く普及しているといいます。

屋根一体型のパネルを選ぶ際は、パネル自体が発火して火災になることを防ぐために不燃材を挟んでいるかも確認するようにしましょう。

 

※出典:朝日新聞デジタル記事「太陽光発電で発火、10年で127件 住宅に延焼も7件」

7.影になる時間が長い場所は設置しない

太陽光発電システムを設置するなら?失敗しないためにおさえておきたい7つのポイント

太陽光発電というのは、太陽光がパネルに当たることによって発電しますから、当然ながらパネル部分に影ができてしまうと発電量が低下してしまいます。

 

古いタイプの太陽光パネルだと、電柱1本の影ができるだけで発電量が落ちていたというくらいですから、「影になる部分がある」というのは発電量に大きな影響を与えてしまいます。

影がかかる面積と発電量が落ちる量は、必ずしも比例するわけではありませんが、影のかかり方をよく観察し、できる限り影の影響を受けない場所を検討することが大切です。

隣の家や、周囲の建物などをよく確認してみましょう。

 

自分の家の屋根形状によって影が生じてしまう場合もあるので、その点も注意してくださいね。

太陽光発電システムを設置する際は正しく設置することが大切

太陽光発電システムを設置するなら?失敗しないためにおさえておきたい7つのポイント

今回ご紹介したように、太陽光発電システムを住宅で取り入れる際は正しく設置しないとリスクの方が大きくなってしまいます。

今後もさらに需要が高まるとされているからこそ、知識を深めておくようにしましょう。

 

私たち無添加計画でも、太陽光発電システムを取り入れた家づくりを推奨しています。

電気を自給自足すると家計の負担が軽減され、環境にも配慮した暮らしができます。

 

ただ、太陽光発電システムを導入するにはそれなりの費用がかかるもの。

そこで私たちは、初期費用0円ではじめられるリース契約の取り扱いもしています。

これまで資金の関係で設置したくでもできなかった…という方は、購入ではなくリース契約というシステムについても検討してくださいね。

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