二世帯リフォームのよくあるトラブル3選!円満同居のために必要な家づくりの工夫とは?

二世帯リフォームのよくあるトラブル3選!円満同居のために必要な家づくりの工夫とは?

最近増えている二世帯リフォーム。

両親が住む家をリフォームし、親世帯子世帯が同居することでお互い助け合いながら暮らしていけるというメリットがあり、リフォームする方が増えています。

 

建て替えや新築とは違い、リフォームは既存住宅を有効活用するため、全体的な費用も抑えられ、産業廃棄物問題などにも配慮できるというメリットも。

また、経済的不安から子世帯が住宅を取得できない場合も、二世帯リフォームなら無理なくマイホームを手にすることができますよね。

 

しかし、その一方で気になるのが同居することでのトラブル。

これまで別々に暮らしていた二世帯が、ひとつ屋根の下で生活をするわけですから、多少のトラブルは避けられないでしょう。

 

「お互い気になって家にいるのに落ち着かない…」

「生活の違いや価値観の違いからストレスを感じる…」

など、様々なトラブルを解消するには、暮らし方を工夫することが大切です。

 

そこで今回は、よくある二世帯リフォームのトラブルとその解消法をご紹介します。

これから二世帯リフォームを検討している方は、ぜひ参考にしてくださいね。

二世帯RFトラブル①プライバシーの問題

二世帯リフォームのよくあるトラブル3選!円満同居のために必要な家づくりの工夫とは?

二世帯リフォームで最もよくあるのがプライバシーの問題です。

親世帯子世帯ともに、お互いが気になってしまい、家にいるのに落ち着かない・くつろげないという悩みを抱える方も多いですよね。

このプライバシーの問題を解消するには、間取りを工夫するしかありません。

 

二世帯リフォームの場合は、大きく分けて3タイプの間取りがあります。

・完全分離型

・一部同居型

・完全同居型

 

予算や敷地面積の関係で難しいこともあるかもしれませんが、可能な限り「住み分け」ができるように間取りを工夫しましょう。

【解決策①完全分離型でスペースを分ける】

完全分離型というのは、親世帯子世帯それぞれの生活スぺースを完全に分けた家づくりをすること。

同じ敷地内ではありますが、完全に別々の空間で暮らすことができるので、お互い適度な距離感でいられるメリットがあります。

プライバシーの問題を解消するには、一番おすすめの方法です。

 

ただし、リフォームの場合は既存の住宅がベースとなるので、敷地面積の問題や構造上の問題から完全分離型にしてしまうと、それぞれの生活スぺースがかなり狭くなってしまうことが考えられます。

この点も考慮しながら間取りを検討するとよさそうですね。

【解決策②一部同居型なら共有スペースを極力少なくする】

どうしても完全分離型にすることが難しい場合は、玄関やバスルームだけを共有スペースにするなど一部同居型を検討することもあるでしょう。

既存住宅の1階部分を親世帯、2階部分を子世帯のスペースとしてリフォームし、玄関を共有したり、比較的スペースが必要なバスルームを共有にしたりするというケースはよくあります。

 

ただし、プライバシーの問題を考えるのなら、極力、共有スペースを少なくするのがおすすめ。

「大勢で食事をした方が楽しいから」と、キッチンとダイニングを共有した結果、食事の準備や献立に気を遣わなければならないとストレスを溜めてしまうこともあるからです。

食生活は、世代によって大きく変わります。

遅くに帰宅する子世帯とでは、食事を摂る時間も異なるでしょうから、間取りを考える際は「暮らし」を視野に入れて検討するようにしましょう。

【解決策③適度な距離を保てるようにルールを決める】

お互い干渉しすぎないことが二世帯リフォームの成功の秘訣です。

間取りだけでなく適度な距離を保てるよう、あらかじめ家族間でルールを決めておく必要がありますね。

 

たとえば、

・不在時に勝手にお互いの生活スぺースに入らない

・お互いに暮らしを詮索しない

など、当たり前のことかもしれませんが、家族だからこそボーダーラインが曖昧になっているところもあるかもしれないので、二世帯リフォームをしようと決めたらよく話し合っておきましょう。

 

二世帯RFトラブル②暮らし方の問題

二世帯リフォームのよくあるトラブル3選!円満同居のために必要な家づくりの工夫とは?

世代によって価値観も違えば、暮らし方そのものも違ってきますよね。

たとえば、

・生活リズムが違い過ぎて生活音が気になる

・共有スペースの使い方にストレスを感じる

など。

 

ある程度はやむを得ないとは思いますが、一度気になってしまうとストレスに感じてしまい、せっかくの二世帯リフォームも家族がいがみ合うキッカケになってしまうこともあるでしょう。

この場合も完全分離型の間取りにし、極力、共有スペースを作らないようにした方が良いのですが、そうは言っても難しいケースもありますよね。

その場合はどうしたら円満に同居することができるでしょうか。

 

【解決策①共有スペースはお互いに配慮して使う】

完全分離型の間取りにできない場合は、共有スペースを部分的に設けることもありますよね。

そんなときは、お互い気持ちよく使えるように配慮することが大切です。

 

たとえば、

・リビングが共有スペースになっている場合は来客予定を事前に伝えておく

・物が散らからないように整理整頓する

・洗面台などの水まわりを使った後は次の人が気持ちよく使えるよう掃除をする

など気遣いが必要です。

【解決策②水まわりとリビングは世帯ごとに分けるのがおすすめ】

共有スペースは、家族間でも使い方に配慮する必要がありますが、そもそも「きれい」「汚い」などの感覚は人それぞれ異なるため、気を遣っているつもりでも相手にとっては不快に思われていることもありますよね。

 

このような心配がある場合は、極力、世帯ごとで分けて家づくりをするのがおすすめです。

特に洗面台やトイレ、キッチンは外出の時間帯が重なると混雑しがち。

使い方の問題だけでなく、利便性も下がってしまうので別々につくったほうが暮らしやすいこともあるでしょう。

どうしても敷地面積の問題から別々につくることが難しい場合は、セカンド洗面台やセカンドキッチンなどを設け、最低限のことができるようなスペースを設けるといいかもしれませんね。

間取りを考える際は、1日の流れをイメージしながら、共有スペースの使い方・使う時間帯など考慮し、それぞれの世帯が暮らしやすいように工夫するといいでしょう。

二世帯RFトラブル③費用分担の問題

二世帯リフォームのよくあるトラブル3選!円満同居のために必要な家づくりの工夫とは?

二世帯リフォームの場合、費用面でのトラブルも非常に多いですよね。

リフォーム費用はもちろんですが、ほかにも

・光熱費

・食費などの生活費

・メンテナンス費用

など、細かい部分での費用分担も気になるところでしょう。

 

費用分担に関しても暮らし方と一緒で、あらかじめ家族で話し合っておかなければなりません。

金銭的なトラブルは、親子間であっても非常に大きな問題に発展します。

「○○だと思っていた」などという思い込みはトラブルのもとですよ。

【解決策①補助金などを活用する】

二世帯リフォームをする場合、工事内容にもよりますが、全体的な費用は数百万~1,000万円ほどかかりますから、新築や建て替えに比べて費用が抑えられると言っても大きなお金が出ていくことには間違いありませんね。

このような大きな費用の負担を少しでも減らすためには、二世帯リフォームの補助金を活用するのも1つの選択肢です。

 

二世帯リフォームに関する補助金は、

・長期優良住宅化リフォーム事業

・地域型住宅グリーン化事業

などがあります。

 

それぞれ申請する条件が異なりますので、事前に調べて該当するかどうか確認すると良いでしょう。

 

ほかにもリフォームに関する減税制度もあり、

・耐震リフォーム減税

・バリアフリーリフォーム減税

・省エネリフォーム減税

などがあります。

こちらも申請条件がそれぞれ設定されていますので、事前に確認しておくといいでしょう。

 

【解決策②事前に親子で費用分担は話し合う】

光熱費やメンテナンス費用などのランニングコストに関しては、事前に親子で費用分担を話し合っておくといいと思います。

光熱費に関しては、生活スぺ―スが別であれば電気メーターも別々にすることでお互いに気兼ねなく使うことができますよね。

ただし、基本料金もそれぞれで支払わなければならなくなりますから、トータルで見た時にどちらがお得なのか、よく検討するといいと思います。

 

メンテナンス費用や税金などの支払いについても、あらかじめどのように分担するのか話し合っておきましょう。

余裕のある方が多く支払ったり、単純に折半したりするなど様々なアイデアがあると思いますが、どちらか一方にばかり負担が偏ってしまうとリフォーム後に住み始めてから不平不満が積み重なってしまうので注意が必要です。

お金の問題は非常にデリケートですから、お互い納得のいくまで話し合いましょう。

二世帯リフォームは贈与税にも注意

二世帯リフォームのよくあるトラブル3選!円満同居のために必要な家づくりの工夫とは?

二世帯リフォームをする際、親世帯が保有している家をリフォームすることが多いと思いますが、この時のリフォーム費用を子世帯が支払う場合は「贈与税」が発生してしまうことがあるので注意しましょう。

 

贈与税とは、個人から財産を譲り受けた時に発生する税金のこと。110万円以上の物を受け取った場合に、受け取った側が贈与税を支払わなければなりません。

 

親名義の住宅のリフォーム費用を、子世帯が110万円以上負担した場合、親世帯に贈与税が課せられます。

しかし、リフォーム費用が110万円以内の小規模リフォームならば、贈与税の対象にはなりません。

 

そのため、二世帯リフォームをする場合は、事前にいくら費用がかかり、それを誰が負担するのか明確にし、贈与税がかかる場合は、名義変更を事前に行うなど対策を講じると良いでしょう。

 

二世帯リフォームで便利で快適な暮らしを手に入れよう

二世帯リフォームのよくあるトラブル3選!円満同居のために必要な家づくりの工夫とは?

二世帯リフォームは、トラブルが発生しやすいなどデメリットを感じる部分も多いですが、親世帯子世帯がお互いにサポートし合って暮らせるメリットが大きいのも事実ですよね。

家族が近くにいることは、それだけ安心感にもつながります。

 

ただし、それにはプライバシーの問題などデメリットを解消する間取りを考えることも大切です。

それぞれの暮らし方をイメージしながら、より快適に暮らせる二世帯住宅を手に入れましょう。

 

私たち無添加計画では、これまで数多くの二世帯住宅を建てたノウハウから、より快適に暮らせる間取りをご提案しています。

さらに、バリアフリー化や断熱気密性を向上させるなどの性能向上リフォームもおすすめしています。

せっかくリフォームするのなら、これまで以上に暮らしやすい環境を手に入れて欲しいもの。

親世帯子世帯それぞれの暮らしのニーズに合わせながら、より良い家づくりを検討していきましょう。