そもそも断熱材とは?

調湿する内断熱材「セルローズファイバー」

断熱材とは、家の外装や内装に施されるもので、主に外からの暑さ・寒さを遮る効果があります。断熱材がしっかり入ったお家は、外気温に左右されにくいので、一年中室内の温度を一定に保つことができるんですよ。

これにより、冷暖房に頼り過ぎない生活を送ることができ、日々の光熱費を抑えることができるので、とてもお財布に優しいんです。

断熱材の種類

断熱材と一言でいっても様々な種類があります。

 

◎繊維、鉱物系(グラスウールやロックウールなど)

◎天然素材系(コルクやセルローズファイバーなど)

◎石油、発泡プラスチック系(硬化ウレタンフォーム、ポリスチレンフォームなど)

 

それぞれ特徴がありますが、今回は私たち無添加計画がおすすめしている「セルローズファイバー」の特徴についてご紹介します。

断熱材「セルローズファイバー」とは?

調湿する内断熱材「セルローズファイバー」

セルローズファイバーとは、天然繊維(パルプ)が主な原料となっている断熱材のこと。新聞紙などを再利用してつくられており、アメリカでは最もよく使われている断熱材です。

一体どんな特徴があるのか、早速見ていきましょう。

セルローズファイバーは断熱効果が高い

調湿する内断熱材「セルローズファイバー」

セルローズファイバーは、日本でよく施工されているグラスウールという断熱材に比べ、隙間なく施工することができるため、熱伝導率にさほど差がなくても、高い断熱性を得ることができます。

なぜセルローズファイバーは、隙間なく施工することができるのでしょうか?

それは、「施工精度」にあります。

一般的に使われているグラスウールは、フワフワとした綿のような素材を、現場で切断しながら施工するため、隙間なく歪みなく埋めるのが難しいとされているからです。扱う職人によって精度にムラがあると、隙間や歪みが生じ、断熱性能が低下してしまうのです。

しかし、セルローズファイバーであれば、細かい天然繊維を吹き込み施工するので、壁の中にぎっしりと隙間なく埋め込むことが可能。これにより、安定して高い断熱効果が得られるというわけなんです。

セルローズファイバーは調湿性が高い

調湿する内断熱材「セルローズファイバー」

セルローズファイバーは、「呼吸する断熱材」と言われているほど、調湿性に優れており、室内の湿度が高いときは、湿気を吸い、湿度が低いときは、水分を吐き出してくれるという特徴があります。これにより、断熱性能を高めるだけでなく、お部屋の中の湿度を一定に保ってくれる効果も期待できるんです。高温多湿な気候風土である日本にもぴったりですよね。

余分な湿気を吸ってくれるので、結露が起こりにくくなり、カビやダニの発生も防ぐことができますよ。

セルローズファイバーは防音効果も高い

調湿する内断熱材「セルローズファイバー」

セルローズファイバーは、前述したとおり、隙間なく断熱材を入れることができるため、高い防音効果が得られます。

屋外の騒音に悩まされる心配もなければ、室内の音が外に漏れ出る心配もないので、とても快適な暮らしができるというわけですね。

【断熱材別】防音効果測定実験 動画
※アラーム音が鳴ります。音量にご注意ください。

セルローズファイバーは防虫対策にも効果的

調湿する内断熱材「セルローズファイバー」

セルローズファイバーならではの特徴と言えば、防虫効果の高さが挙げられます。

なぜ防虫効果が高いのか?というと、それはセルローズファイバーに含まれている「ホウ酸」にあります。

ホウ酸とは、よくゴキブリ駆除に使用されるあの「ホウ酸団子」のホウ酸です。驚異的な生命力のあるゴキブリに有効と聞くと、「ホウ酸」=人体にも有害なのでは?と心配になる方も多いと思いますが、実は、私たちの身近なものでいうと、目薬や化粧品の成分としても使われているため、基本的に人体に無害だと言われています。

ホウ酸は、摂取しても腎臓でろ過され、尿として排出されるため、私たちのように腎臓を持つ哺乳類には無害なのです。

しかし、ゴキブリやシロアリといった腎臓を持たない害虫には有効。そのため、ホウ酸を含むセルローズファイバーは、ゴキブリやシロアリと言った害虫予防に効果的なんですよ。

セルローズファイバーは防火性の高さも魅力

調湿する内断熱材「セルローズファイバー」

木造住宅の場合、害虫駆除も気になりますが、防火性という面でも気になりますよね。

セルローズファイバーには、難燃効果のあるホウ酸が含まれているため、高い防火性能があると言われています。

断熱材が燃えるような火事が起きても、表面が炭化することはあっても、他に燃え広がることはありません。このホウ酸の難燃効果が減少するまでには、300年以上ものかかると言われていますので、まず安心と言えるでしょう。

加えて、一般的な日本の住宅で使われているグラスウールに比べてセルローズファイバーの方が断熱材の密度が高いため、酸素が入りにくく、火が燃え広がることもありません。

万が一の火事でも、逃げる時間を稼いでくれるだけでなく、被害を最小限にとどめることができそうですね。

セルローズファイバーは地球環境にもやさしい

調湿する内断熱材「セルローズファイバー」

セルローズファイバーは、生産時の製造エネルギーが少なく、原料が新聞紙などの「古紙」であるため、資源をリサイクルするという意味でも地球に配慮した断熱材なのです。

限られた資源を有効に使うことも、未来の地球を守るために大切なことだと考えられるでしょう。

家づくりには断熱材選びも重要!

調湿する内断熱材「セルローズファイバー」

家の断熱性能を高めるためには、やはり断熱材をよく知ることが大切です。

ただ「安いから」という理由だけで断熱材を選んでしまうと、結果として家の性能が落ち、せっかく建てたのにカビやダニに悩まされたり、寒さ・暑さに悩まされたりしてしまいます。より良い家づくりをしたいのであれば、断熱材にもこだわることが重要です。

私たち無添加計画の家づくりでは、内断熱材に、今回ご紹介した「セルローズファイバー」の使用を推奨しています。

しかも、セルローズファイバーでも特に安全性の高い「InCide PC(インサイドピーシー)」という製品を使うことで、そこに住む家族の健康も大切にしたいと考えています。

家族の健康はもちろん、家の寿命にも影響する断熱材。一生モノの家づくりをするために、断熱材についてもこだわって選んでくださいね。