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知っておきたい換気の基本!お家の空気をキレイに保つコツとは?【コラム】
2021.12.13
そもそも「換気」って?どんな目的で行うの?
ウイルス感染症の流行により、あちこちで「換気の重要性」が取り沙汰されていますが、そもそも換気とはどのようことを指すのでしょうか?
換気とは、室内の汚れた空気と室外の新鮮な空気を入れ替えること。
換気の目的には、主に以下のようなことが挙げられます。
- 空気環境の清浄化
- ニオイや湿気の排出
- 室内の熱の排出
- キッチンなど燃焼ガスの排出
など。
上記のように換気には様々な役割があります。
正しく行われていないと、家の中に嫌なニオイがこもったり、湿気で結露やカビが発生しやすくなったりするので注意が必要です。
また、室内に汚れた空気がこもったままだと、ハウスダストや花粉、ウイルス、細菌、ホルムアルデヒドなど様々なものが停滞し、健康に害を与える恐れもあります。
これを機に、お家の換気について正しく理解してみませんか。今回は、正しい換気の仕方や家づくりの際に取り入れたい換気の工夫についてご紹介します。
換気の種類とは?
換気には、窓を開けて自然の風を取り入れる「自然換気」と24時間換気システムなど設備を用いて換気を行う「機械換気」があります。
さらに木造住宅における主な機械換気には2つあり、給気も排気も機械を用いて行う「第1種換気」と、排気のみを機械で行う「第3種換気」とがあります。
■第1種換気の特徴
・熱交換換気装置を備えることで、取り込んだ外気を室温に近い状態で給気することが可能
・アレルギーの原因となる花粉やPM2.5などを除去して外気を取り込める
・換気扇を多数稼動させることになるため、ややコストがかかる
■第3種換気の特徴
・第1種換気に比べて設備が簡単なため、費用を抑えられる
・換気扇のお手入れ以外はメンテナンスがほとんど要らない
上記のどちらを選ぶにしても、機械換気の場合は、換気扇やフィルターを定期的に掃除し、正しく稼働させることが大切です。
効率の良い換気の方法とは?
気密性の高い住宅が増えている今、より効率的に換気を行うことで、上手に空気の入れ替えを行うことができます。
効率の良い換気の方法について知っておきましょう。
【①窓を開けて風の通り道をつくる】
家の中で風の通り道をつくることが効率の良い換気のポイントです。
風の通り道をつくる最も手軽な方法は、窓を開けるということですが、単に窓を開けたのでは意味がありません。
・なるべく離れた場所にある2箇所以上の窓を開ける
・対角線上にある窓を2箇所以上開ける
・高低差のある窓を2箇所以上開ける
つまり、空気が入る場所と出る場所をしっかりつくってあげるということが大切なのです。
もし、1箇所しか窓を開けることができないのであれば、サーキュレーターや扇風機を活用しましょう。
このとき、サーキュレーターや扇風機を室内に向けるのではなく、窓に向けて動かすことが重要です。
サーキュレーターや扇風機を窓に向けると、部屋の内側の空気を外へ効率よく排出することができます。
【②換気扇を活用する】
どこの家庭にもあるキッチンの換気扇。
キッチンの換気扇は、排気量が非常に大きいため、効率良く換気を行うことができます。
コツは、キッチンから離れた窓を開けた状態で換気扇を回すこと。
そうすると、より空気の流れができるので、効率よく換気を行うことができますよ。
【③24時間換気システムの利用】
2003年7月以降に建てられた家には、24時間換気システムの設置が義務付けられています。
この24時間換気システムは、常時稼働させることが必要です。
換気システムのスイッチをオフにしたり、各部屋に設置された換気口を閉じてしまったりすると、正しく換気することができませんので注意しましょう。
また、併せて排気口やフィルターの掃除を定期的に行うことも重要ですよ。
換気の頻度はどのくらい?
換気の目安は、1時間に5~10分程度が良いとされています。
また、1回の換気時間を長くするよりも、換気回数を増やした方が効率が良いとされています。
たとえば、1時間に20分換気を行うよりも、30分おきに1回5分の換気を行う方が効率的ということです。
特に冬場は、窓を開けっ放しにすると室温が下がり、寒さを感じてしまうので、換気回数を増やし、1回の換気時間を短めにすると良いでしょう。
家づくりに取り入れたい換気の工夫
換気の正しい知識を得たなら、家づくりに是非とも活かしたいですよね。
これから家を建てるという方は、以下を参考に換気しやすい家づくりをしましょう。
①吹き抜けをつくる
開放感があり、見た目もおしゃれな吹き抜けは、近年人気の間取りですが、それだけでなく風の通り道をつくりやすいというのもメリットの1つです。
基本的に空気は温められると軽くなって上昇し、冷たくなると凝縮して降下する性質があります。
それを利用して風の通り道をつくるのが「重量換気(または温度差換気)」です。
重量換気を正しく行うためには、吹き抜けをつくり、家の高い位置と低い位置にそれぞれ窓を設けます。
すると、低い位置から冷たい空気が入り込み、家の中を通って温まった空気が高い位置から出ていきます。
家の中の空気がこもらずに、常に循環していくので、結露の発生などを極力抑えることができるでしょう。
②南北対角線上に窓をつくる
季節や地域によっても多少の差はありますが、日本は基本的に、南から北にかけて風が吹くと言われています。
そのため、家の南側と北側に窓を設けると、風の通り道ができやすいのでおすすめです。
正しい換気で家の中を心地良い空間にしよう
換気を正しく行うことは、家の中の空気を常にキレイに保つということ。
人は、食べ物や飲み物を口にする以上に空気を口にしている割合の方が圧倒的に多いですから、空気をキレイにすることが健康を維持することにもつながるのです。
今回ご紹介したような正しい換気方法をしっかりおさえて、日々の暮らしに取り入れましょう。
私たち無添加計画の家づくりでも、家の中の空気をキレイに保つ工夫がたくさんされています。
たとえば、調湿効果の高い無垢材や漆喰と言った自然由来の建材を使うことで、結露やカビ・ダニの発生を防いだり、合板フローリングやビニールクロスといった化学物質を発生させる新建材を使わないことだったり…。
このように住む人の健康を考えた家づくりは、新たな生活様式に最も重要なことかもしれません。
これから家づくりをしようとしている方は、換気を正しく行うことに加え、そもそも空気を汚さない家づくりを検討してみてください。