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オーナーズインタビューのご紹介 | パッシブデザインのO様邸

ご入居から約1年、春夏秋冬のご経験が一巡したこともあり、オーナー様であるO様に住み心地インタビューのご協力をいただきました。

自然素材×高性能×地震に強い住宅を提供する無添加計画(施工)と、国内外でサスティナブルな建築設計に取り組む一級建築士事務所 TAKiBI(設計)によるコラボ住宅として完成したO様邸。

動画を見る前に、一級建築士事務所 TAKiBI によるデザインの背景と経緯をお読みになると、より明確にインタビューの内容がご理解いただけます。

O様邸デザインの背景


地球環境の変動に向き合うために国内エネルギー消費量の1/3を占める建築分野における温室効果ガス排出量の大幅な削減が必要とされ、建築に求められる環境性能は年々高度になってきている。

そうした社会状況において必然的に住宅市場や消費者も環境に配慮した家づくりに対する意識やニーズが高まっているが、ZEH住宅義務化の法整備は高価なハイスペック仕様への対応が難しい中小事業者への配慮等が要因で先送りとなっている。

また認定システム特有の省エネ計算が設計の自由度を下げているという実情もある。

このような課題を解決するために、ビルダーとして省エネ住宅をつくり続けてきた無添加計画と、サスティナブルデザインの実践を継続してきたTAKiBIが共同し、ZEH住宅に求められる構法・仕様・プラニング・設備といった諸変数をバランスよく統合的にデザインすることによって、都市や社会に開かれた新しいZEH住宅モデルの開発を目指した。

デザインを実現した経緯と成果


前述の目標を達成するためにパッシブ・アクティブな環境制御というコンセプトで設計を行った。

まず敷地の方位や環境条件を分析し、太陽光と風の流れを室内に最大限に取り込めるような建物形態とした。

1階は独立柱を中心としたLDKと水回りで構成され、リビングの吹抜け空間はアウトドアリビングや庭、2階と連続的に繋がる伸びやかな一室空間住居となっている。

2階には壁や建具のない寝室と子供室、ワークスペース、屋外室を設け、ライフスタイルの変化に応じた空間の編集が可能である。

南面の大きな庇は季節毎の太陽光を制御し、屋根頂部に設けた屋根窓が自然通風を促進している。

このような建物の形態操作による環境制御と高性能な外皮、屋根面に搭載した24枚の太陽光パネル等の組合せによって一次エネルギー削減率を大幅に高めた。

その結果BELS☆5を取得し、目に見えない建築性能と身体・心理的な快適性を表象させるようなデザインを実現させた。

本邸の特徴はプランニングにおいては細切れの個室群の組合せではなく、大きな吹き抜けを中心とした室内空間が外部に開かれていることである。

環境制御の観点からは南面に斜めの大庇付きの半屋外空間と大開口を設けることで冬期のダイレクトゲインを室内に取り込み夏期・中間期の熱損失を抑制した。

また階高を抑えることによる気積と熱負荷の削減、屋根窓やシーリングファンによる通風の制御、1台の壁掛け空調機のみによる全館空調等が挙げられる。

材料においては内装の仕上げや断熱材、下地材、構造材、接着剤に至るまで全て自然素材や無垢材のみを採用している。

これは無添加計画が実践し続けている「化学物質を極力使用しない」という徹底したポリシーにより実現している。

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広報のヨネ

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