家のこと(新築)
2025.8.14. THU
壁付けキッチンと対面キッチン、どっちが使いやすいの?タイプ別メリットデメリットを徹底比較

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キッチンは「壁付け」「対面」どっち?

これから家づくりをしようとしている方が最も悩むのが「キッチン」。
毎日向き合うキッチンは、家づくりのなかでも大切にしたい場所です。
そこで今回は、よく比較される「壁付けキッチン」と「対面キッチン」どちらが使いやすいと感じるのか?について詳しくご紹介します。
どちらが使いやすいかは、ズバリ、皆さん次第です。
どんな暮らしを希望しているか?
どんな不満を今の家に持っているか?
などで、大きく変わります。
壁付けキッチン、対面キッチンのどちらが良いかは、それぞれの特徴やメリットデメリットを見て、自分たちの暮らしに合った方を採用してください。
壁付けキッチンとは?

まずは壁付けキッチンからご紹介しましょう。
壁付けキッチンとは、昔からどの家庭でも見られていたタイプのキッチンで、壁側に向かってコンロやシンクがあるタイプを指します。
壁に向かってキッチンに立ったとき、後ろにリビングダイニングが広がっているというレイアウトになります。
ほかにも、マンションなどの集合住宅でよく見るのが「独立型」の壁付けキッチン。
キッチン専用のお部屋のようになっていて、周りが壁で囲われているタイプのことを指します。
壁付けキッチンのメリットデメリット

では早速、壁付けキッチンのメリットデメリットをご紹介しましょう。
壁付けキッチンは、昔ながらのイメージが強いですが、壁付けならではの魅力もたくさんあります。
メリットデメリット双方を比べながら、どちらが自分たちの暮らしに適しているか、考えてみてください。
壁付けキッチンのメリット
・調理に集中できる
・油はねの飛び散りを防げる
・シンクとコンロが一直線で動きやすい
・壁を使った収納スペースを確保できる
壁付けキッチンの場合、リビングダイニングで過ごす家族に背を向けて作業をしますから、調理に集中できるといったメリットが。
独立型であれば、なおさら、周りに気を取られることがありません。
また、壁付けキッチンにしてよかったと言われるのが「油はね」の問題。
対面キッチンだと、ダイニングテーブルやカウンター側に油がはねてしまうので、掃除が大変になってしまいますが、壁付けキッチンなら油はねを気にせず済みます。
しかも、壁を使った収納スペースを確保できるので、よくある収納力の問題もクリア。
壁にキッチンツールを下げて、あえて「見せる収納」をしたり、壁の一部に窓をつくって小物を置いたりすることもできます。
お気に入りのキッチンツールや小物があるだけで、毎日の調理が楽しくなりそうです。
壁付けキッチンのデメリット
・オープン型の場合は作業台がリビングダイニングから丸見え…
・家族やゲストとコミュニケーションがとりづらい…
・キッチン家電などの収納場所に工夫が必要
壁付けキッチンの最大のデメリットといえるのが、調理中の孤立感…。
特に独立型の場合、調理に集中できる一方で、リビングダイニングにいる家族とコミュニケーションがとりにくいというデメリットがあります。
しかも、オープン型の壁付けキッチンはお部屋からキッチンが丸見え。
いつもきれいに整理していないと、来客時は「生活感」が出すぎてしまうこともあるでしょう。
ところが壁付けキッチンの場合、壁側にコンロ、シンク、作業台が一直線になることが多いので、その他の食器棚やキッチン家電の配置に困ってしまうことも。
どの程度キッチンのスペースを確保するかによって、使い勝手が変わってしまうかもしれません。
こんな工夫で壁付けキッチンのお悩みを解消!
壁付けキッチンの収納問題や、キッチンが丸見えになってしまうというデメリットを解消するアイデアをいくつかご紹介しましょう。
- 背面に作業台を設ける
→部屋から丸見えになってしまうのを防ぎ、作業台ができることでスペースを広々使えます。食器やカトラリーを置ける収納付きなら、気になる収納力も解消できそうです。
- L字型でコンパクトな動線の確保
→L字型の壁付けキッチンにすれば、横への移動距離を抑え、コンパクトに動き回ることができます。
- 食器棚で間仕切りをつくる
→オープン型壁付けキッチンの場合、お部屋から丸見えになってしまいますが、食器棚のような大型家具を使って間仕切り壁をつくれば、キッチン内部を隠しながら、収納量もアップさせることができます。
対面キッチンとは?

対面キッチンは、リビングダイニングに向かって調理できるタイプ。
・島のように独立した「アイランド型」
・キッチンの左右どちらかが壁に面している「ペニンシュラ型」
があります。
暮らしのスタイルに合わせて、好きなレイアウトを選ぶと失敗が少ないでしょう。
対面キッチンのメリットデメリット

対面キッチンのメリットデメリットを見てみましょう。
おしゃれでトレンド感のある対面キッチンですが、暮らし方によっては使い勝手が悪く感じてしまうこともあるので注意してください。
対面キッチンのメリット
・開放感がある
・家族やゲストとコミュニケーションがとりやすい
・子どもを見守りながら作業ができる
・収納量が増やしやすい
・配膳や片付けが楽
・アイランド型なら周囲をぐるっと回れるから複数人の利用に便利
対面キッチンは、何よりも開放感があり、家族やゲストとコミュニケーションをとりながら作業できるというのが魅力です。
よく来客がある、家族みんなで空間を共有したいというご家庭に向いています。
また、子育て中のママにもおすすめ。
小さな子がリビングで過ごしているのを見守りながら、安心して調理することができるという利点があります。
作業動線も良く、収納スペースも豊富に確保できるので、作業効率がアップするのも対面キッチンの良さです。
対面キッチンのデメリット
・広いスペースが必要
・油はねが広がってしまう
・調理中の手元が丸見え
・アイランド型はキッチンの臭いが部屋に広がってしまう
対面キッチンの場合、広々としたスペースがあり、収納や作業台に余裕がある反面、それだけの広さを確保しなければならないというデメリットがあります。
敷地面積の関係で、対面キッチンだとリビングダイニングとして使えるスペースを圧迫してしまうこともあるかもしれません。
また、対面キッチンだと、ゲストが来たときもコミュニケーションをとりながら調理をすることができますが、その分、手元が丸見えになってしまったり、油はねが広がってしまったりするデメリットもあるでしょう。
こんな工夫で対面キッチンのお悩みを解消!
対面キッチンは、今どきのトレンドを抑えながら、ぜいたくにキッチンスペースを使えるのが魅力ですが、その一方で、気になるデメリットもあります。
以下を参考に、対面キッチンならではのお悩みを解消してみましょう。
- カウンターを立ち上げて手元隠し
→手元が丸見えになってしまうというデメリットは、カウンターを立ち上げて解消しましょう。
- 油はね問題はペニンシュラ型キッチンの「壁」で解消
→アイランドキッチンのコンロ周りは、油はねが気になるところですが、ペニンシュラキッチンにし、コンロ周囲に壁をつくれば油はね問題も解消。
ペニンシュラ型は、アイランド型よりも省スペースで設置できるため、その分、収納をつくれたりリビングダイニングを広くとれたりするメリットもあります。
- 収納スペースは綿密なプランニングで確保しよう
→対面キッチンは自由度が高い反面、家づくりの段階から綿密なプランニングをしておかないと収納量が足りなくなってしまうことも…。
壁側の収納はどのように、どのくらいの必要なのかあらかじめ計画しておくことが必要です。
造作収納であれば、限られたスペースを有効活用できるのでおすすめです。
失敗しない!キッチン選びの3つのポイント

壁付け、対面…どちらもそれぞれメリットデメリットがあり、悩ましいところ。
後悔しないキッチンを選ぶためにはどうすればよいでしょうか?
下記のポイントを参考に検討してみてください。
生活スタイルに合わせて選ぼう
小さな子どもがいるご家庭や、ゲストが来て定期的にホームパーティーを開くなどのご家庭であれば、対面キッチンがおすすめ。ワイワイと楽しくコミュニケーションをとったり、子どもを見守りながら作業ができたりするので、それを最大限に活用するといいでしょう。
一方、料理好きで調理に集中したい!…という方には壁付けキッチンがおすすめ。
効率よく作業を進められるというメリットもあります。
利便性で選ぼう
共働き家庭など、とにかく時短調理を重視したいという方には、調理家電を駆使しやすい広々とした収納スペースを確保するとよいでしょう。
収納は、量より「場所」も大切な要素。
実際にキッチンに立ったときの動線を意識し、必要な場所に必要なものを収納できるようにすることが重要です。
壁付けキッチンでよくありがちな「一直線」のラインは、一見きれいに見えるようで、横移動の距離が長く不便に感じてしまうことも。
シンク、コンロ、冷蔵庫のトライアングルを意識すると、移動距離を短縮でき、効率よく作業することができます。
また、調理家電が使いやすいよう、コンセントの位置にも気を付けるようにしましょう。
このように、収納量や収納場所、設備の位置も加味し、利便性の高いキッチンにするのがおすすめです。
お手入れのしやすさで選ぼう
毎日の食事を準備する場所ですから、いつも清潔に保ちたいもの。
普段のお手入れのしやすさという面でも、キッチンを選ぶと失敗が少ないです。
ステンレス製や人工大理石は比較的お手入れしやすいと言われています。
キッチンの壁も、タイル張りはおしゃれですが、目地のお手入れが必要になるので掃除が苦手な方には不向きです。
また、壁付けキッチンのようにお部屋からキッチンが丸見えになってしまうと、片付け下手な方は、ごちゃごちゃした生活感が丸見え…なんてこともあります。
そんな方は、間仕切りを設けて目隠ししたり、対面キッチンにしたりしてリビングダイニングから見えなくするなど工夫が必要です。
生活スタイルから後悔しないキッチン選びを!

対面キッチン、壁付けキッチン。どちらもそれぞれ良さがあるので、使う人が最も使いやすいスタイルのキッチンを選ぶのがおすすめです。
どうしても決められない…!というときは、今のキッチンの不満を書き出してみましょう。
そうすれば自ずと理想のキッチンの形が見えてくるはずです。
私たち無添加建築設計では、豊富な知識と経験を持ったスタッフが、新築からリフォームまでお客様のご希望に合わせたプランをご提案させていただいております。
家づくりにおいて、キッチンは非常に重要なポイントです。
毎日頻繁に使う場所だからこそ、デザインだけでなく使いやすさも加味しながら検討するといいかもしれません。
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